先日、全日本大学野球選手権の決勝戦をテレビで観た。慶応大学と東洋大学の間で好ゲームが展開された。私が東洋大の学生当時から野球部監督は高橋昭雄監督だったが、私はおろか彼自身もこんなに長く─40年─監督を務めるとは思っていなかったにちがいない。私が在学中、東洋大野球部は目立つ存在ではなかったけれども、卒業後、松沼雅之投手（元西武ライオンズ）が活躍し始めてから、東都で優勝に絡むチームになっていったような気がする。
決勝戦、東洋大のエース・藤岡貴裕投手の気迫のこもった投球が見事だった。慶応大の福谷浩司投手もスピードに乗ったストレートに威力があり、出来としては藤岡以上のナイスピッチングだった。延長10回まで1対1の互角の戦い。最後は福谷投手の無造作に投げ込んだストレートを小田裕也選手が見事に捕らえ、値千金のサヨナラ2ランで東洋大学の2連覇を引き寄せた。
洗練された都会っ子の慶応ボーイ対泥臭い田舎小僧の勝負で、エリートの坊ちゃんに負けるなよ、といった気持ちを抱きながら後輩の応援をしていたのだが、テレビで観る東洋大野球部は泥臭い田舎小僧（田舎は悪くありません）ではなく、センスの良い野球エリートの集まりだった。昔のイメージを持ち続けていた私が愚かでしたね。出身高校を見れば一目瞭然である。錚々たる野球の名門、強豪校ぞろいなのだ。ＰＬ学園、帝京、日大三、桐蔭学園、浦和学院等々…。東洋大は今やマジ凄い！でも、親近感は薄れたけど（笑）。
そして、私が注目した選手は東洋大の4番打者戸田大貴（前橋工）１塁手である。バッティングフォーム、面構え、雰囲気とも文句なしの野球エリート。今後、プロ野球界でも活躍できるプレーヤーになるだろう。戸田選手の活躍を見守りたいと思う。
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