日記


Bruceのブルースな日々

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2013年3月9日（土）
台湾にからくも勝つ（WBC２次ラウンド）

　昨夜はあまりの歯痒さからWBC対台湾戦の中継を途中で放り出したが、女子サッカーと日本アカデミー賞を交互に観ながら、１０時過ぎに５チャンネルに合わせたら９回表日本が１点ビハインドでの攻撃の最中だった。よくぞ井端が同点打を放った。その後、台湾に食い下がられるも、１０回に中田の犠牲フライで勝ち越し点を上げ、どうにか勝利を手中に収めることができた。

　はっきりいって東京ドームでなく台湾の台中インターコンチネンタル球場だったら日本チームは負けていただろう。明らかにホームの大声援が選手たちにプラスの力を与えていた。その点、台湾チームはタフな精神力と粘りを見せていたものの、勝利を目前にして、アウェイの難しさを痛感したにちがいない。いずれにせよ、大いに台湾選手たちの健闘に拍手を送りたい。

2013年3月8日（金）
WBC3連覇は夢のまた夢

　WBCが始まった。日本のチームは3連覇を目指すというが、その可能性はかなり低い。絶対的なエースなりバッターが不在のなかで、国際試合を勝ち抜くのはきわめて難しい。チームには要が必要である。その存在がいるかどうかで、土壇場の勝敗を分ける場面で大きく違ってくる。それが勝ち負けを決定づけるのである。巨人の阿部ではイチローの代わりは務まらない。ピッチャーの田中もまだ松坂の代わりのレベルまで達していない。打線全体も線が細いし、ムードメーカーの存在も不鮮明だ。そうしたことから、私の予想では3連覇はおろか、２次ラウンドを勝ち抜くことさえ、なかなか骨が折れるチームだと思っている。

対台湾戦も先発投手の能見が3回にストライクが入るような状態にないにもかかわらず、ベンチはただ見守るだけだった。山本監督の決断が遅すぎる。先発ピッチャーは打者に対して２球までにストライクを取らなければバッター有利になるから、必ずストライク先行でなければいけない。能見はその点まったくなっていなかった。攻めの姿勢が感じられず、弱気になっているピッチャーを続投させたベンチの責任は大きい。能見が予想通り押し出しのフォアボールを出した時点で、私はテレビ観戦をやめることにした。1点を争う大事な試合。先取点を取ったほうが有利なのはわかっている。日本チームはどうも本気で勝とうとしているのか、甚だ疑問の試合運びである。やはり、こんな試合を行う限り、3連覇は夢のまた夢だろう。

2013年3月6日（水）
『どうせ死ぬなら「がん」がいい』

　40数年の趣味に終わりを告げた。法的な規制が厳しくなり、技能講習が義務づけられ、初めてその講習でテストされた。その日、講習生は10人で年齢層はさまざまだったが、いちばん高齢のように見えた。一般ギャラリーが見つめる中、順番が回ってきて、指導員の指示に従ってポーズをつくろうとするのだが、腕が思うように上がらず、構えができない。何度も試みるものの、姿勢が定まらず、最後には自らギブアップした。

　父にとって納得の結果だったと思う。私は「77歳までよくやって来られたよ。たいしたもんだ。これで気持ちよく引退だね」とねぎらいの言葉をかけた。「腕が上がらないんじゃ、しょうがないな。もうやめだな」と父はポツリと言った。

　それから半月後の先日、趣味として愛用した道具を処分し、事実上の終止符を打った。

　毎年北海道へ鹿撃ちに出かけ、何度も大物を仕留めてきた父。これからは殺生しない趣味を楽しんでください。

　『どうせ死ぬなら「がん」がいい』（中村仁一・近藤誠、宝島社新書）が面白い。痛快と言ってもいいくらいだ。この二人の医者は医学界ではさぞかし非常識でめざわりの存在なのだろう。医療の常識（たとえば「がんは早期発見、早期治療」とか、がん検診は不可欠といった常識）をことごとく否定する内容が満載で、私のような病院嫌い・検診嫌いの輩には一種のバイブル本になりそう。二人の対談形式でさまざまな医療実態を暴露しているが、そのなかでも印象に残る言葉を引用すると─

・転移性の固形がん（胃がん、肺がん、肝臓がん、大腸がん、乳がん等）は治らないから、抗がん剤治療はその毒性で患者を苦しめるだけ

・「痛い、苦しい」など、日常生活で不便を感じる症状がなく、検査や人間ドックや会社の検診などで見つかるがんはほっといていい

・症状が出て、QOL（生活の質）が落ちるので、そこで初めて治療を受ければいい

・病院に寄りつかない人の方が、薬や治療で命を縮めなくてすむから長生きする。これははっきり言えますね

・フランスには「自分の口で食べられなくなったら医者の仕事は終わり、あとは牧師の仕事」という言葉があるそうです

・ほとんどの日本人が医療については思考停止状態で、「病気のことはなんにもわからない」と医者任せにする

・死ぬことだけをただムダに先送りするような、胃ろうみたいな医療措置は全く必要ないと、ぼくは常々言ってるんです

　　ほか、「なるほど」と共感する言葉は枚挙にいとまがないが、男性医師の威勢のよさが快感を覚える面もなくはなく、女性医師たちはどう考え、どう捉えるのか、唯一私の気になるところではある。