元号が「令和」に決まった。聞いたときの印象は簡潔でさっぱりしていると思った。平和の一文字があるのは好もしい気がした。ま、いろいろと賛否が取り沙汰されているが、問題は「令和」という言葉より、その決め方の過程とか、決まったあとの安倍首相のしゃしゃり出方のほうが気にかかった。
また、地方選挙での自民党に対する後押しを狙って、元号発表を利用した安倍のあざとさも鼻についた。万葉集を持ち出し、響きの良いごたくを並べるハトの皮を被ったタカの安倍。口当たりの良さで、間違いなく、安倍自民党への支持が増したのではないか。日本人は権力を持つ「お上」に対して、寛容、かつ素直で従順であるのは歴史が証明している。
そもそも新元号にはしゃぎすぎてはいまいか。元号だと世界史的に時代が分断され、時間の連続性に支障をきたさないか。グローバルな視点に立てば、どう考えても一義的には西暦だろう。なんで世間もマスコミもこんなに大騒ぎするのか誠に理解に苦しむ。
ことの次いでに言えば、眞子さまのご結婚問題について、妹の佳子さまが問われ、「結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。姉の一個人としての希望がかなうことを願っています」と至極まっとうな意見を述べると、ネット上で批判と疑問が渦巻いたという。
小室圭さんに惚れて、その男と添い遂げたいとの眞子さまの願いは、この日本では難しいだろう。小室家の借金問題は日本の象徴たる天皇ご一家の嫁ぎ先としては、もうそれだけで不適格と日本人の半数以上は思っているにちがいないだろうから。
天皇ご一家も戦前戦中と違って神ではなく人間である。眞子さまも屁もすれば恋もする。しかし、天皇ご一家の一員という立場に人並みの恋など許されないようである。それもこれも、天皇が憲法上日本国の象徴として位置付けられるからだろう。
普通の旧華族として静かにお過ごしになられれば、こうした非人間的扱いを受けずにすむものを、日本の民主主義社会では、天皇ご一家は個人の権利を主張することさえ許されない人たちと（日本人の多くは）規定する。
眞子さまの恋の成就を個人的には応援している。お相手の小室さんには好印象など抱けないが、小室さんと別れた眞子さまのその後のさまを思うと、よからぬ想像しか浮かんでこない。
ここは、安倍首相が切望する軍隊をもつための憲法九条を改正するのではなく、天皇を象徴とする憲法第一条を削除する改正を提案し、天皇ご一家に普通の庶民と同じ人間的な権利を有する暮らしを送っていただくのはいかがだろうか。となれば、元号問題も不要となり、西暦で一本化し、グローバルな歴史観の一歩となる。
それがとんでもないのなら、信奉し敬愛する天皇ご一家の一員たる眞子さまの意思を尊重すべきだろう。それを我々の税金で食わせてやっているから勝手なことなどするななどと、４の５の言うとは、それこそ「不敬罪」である。
そうした難癖をつけるならば、やはり、「象徴天皇」を破棄し、一国民として天皇ご一家をお迎えすることである。そうすれば皇室維持のため税金を使う必要もない。元から天皇ご一家は財産をふんだんに持っているから生活には不自由しない。
象徴でなくなっても、天皇としての家系の存在は不滅である。なんら日本国として困ることはあるまい。ま、天皇を政治利用したい安倍総理を始めとする国粋主義者たちは困り果てるかもしれないけどね。
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