首都圏と北海道も非常事態宣言が解除され、全国的に経済が回り始めた。明らかにコロナウィルスが収束した結果の解除でなく、これ以上日本経済の停滞を抑え続けることが出来なくなった末の判断だろう。
今後はコロナの第二波に対処すべく、医療資源の充実とPCR検査の拡充など、経済を動かしながら、コロナを克服する道筋を国は明示していかなくてはならない。
相変わらず安倍総理は自画自賛ばかりで嘘も多い。解除宣言でも、さも日本のリーダーとして世界に「日本モデルの力」を示したかのようなレトリック。実態は、コロナ対策の出遅れ、アベノマスクの税金無駄遣い、経済下支えへの資金の出しそびれの連続失点で、かろうじてコロナへの国民の自助努力により、国民が政府のメンツの丸潰れを守ってやったようなもの。
といって、日本人が特別優れているわけでもなく、アジアの他国では日本よりもさらに死亡者が低く抑えられており、致死率は目を瞠る低さだ。
日本で新型コロナウィルスが流行の兆しを見せ始めた頃から、私は日本でのコロナによる致死率を重要視していた。確かに感染者の数が世界レベルと比べても極めて少なく、これは当初の予見を大きく外れ、日本が世界から不思議がられている一因であるが、PCR検査数が極端に少ない結果でもあり、客観的データとしてどれだけ無自覚の感染者が存在するのか予測がつかない点からもあまり大きな声で自慢できない。
何が怖いって、このウィルスに感染すると命を落とす可能性がある、って言われることである。罹っても死ぬことも、重症化もしなければ大騒ぎするに及ばない。それを端的に示す数値が致死率である。5月24日時点で日本の致死率5.2％。これは決して安心できる数字ではないだろう。欧米各国─英国、スペイン、イタリア、フランス、ベルギー、オランダは10％を超えているから、日本はすごい、という話にはなるまい。
隣国の韓国は致死率2.4％、台湾1.6％、インド3.0％、シンガポールにいたっては感染者数2万8343人に対し死亡者22人の致死率0.1％に過ぎない。安倍総理は自分に不都合なデータには見向きもせず、偏向を隠さない内向きリーダーであることは以前から指摘されている。世界の現状を分析し、総理自ら危機感と責任感をもって、具体的かつ有益な政策を掲げ、実践してほしい、と何遍も言ったところで、この不誠実なリーダーの下では国民は安心・安全など得られるはずもなく、不利益を被るばかりだろう。
検察庁法改正案しかり、賭け麻雀による黒川前検事長訓告処分しかり、安倍総理から発せられる事実は虚実ばかり。よくもイケシャアシャアと平気で嘘がつける。そこで頭に浮かんでくるのは、NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』での斉藤道三の言葉。
人の上に立つ者は正直でなくてはならぬ
偽りを申す者は必ず人を欺く
そして国を欺く
決して国は穏やかにならぬ
国民を欺き続ける安倍総理には表舞台から降り、清冽な心を取り戻すべく出家の道を歩まれんことを願うばかりである。
長年経過観察してきた奥歯の寿命が近づいたようだ。髪も抜け、歯も抜け、せめて間が抜けないよう、剛毅木訥に日々を送ろうと思う。
娘の会社もどうやら立ち行かなくなった模様。当面、コンビニでバイトをするという。ピンチをチャンスに変える、ってそんな生易しい世の中ではない。が、20代半ばの娘にとって、今後の職業を深く考察するチャンスではあるだろう。5年後の娘は?私は?
前期高齢者の私は「今日を生きる」のみだ。
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