今朝のスポーツ欄に印象的な写真が掲載されていた。広州アジア大会クレー・トラップ個人で中山由紀枝選手が金メダルを獲得したとの記事に添えられた一枚の写真。射撃後に散弾銃を二つに折ると空の薬莢が飛び出るのだが、その薬莢を素手で掴もうとする瞬間の中山選手の上半身が3段見出しの大きさで写し出されていた。散弾銃をよく見ると、折り曲げた銃身の上部に弾が残っているのがわかる。ということは、クレーを初矢（最初の一発。一枚のクレー皿につき2発まで撃てる）で打ち落とした証しである。上下二連の散弾銃は下の銃口から一発目が出て、二発目は上となるから、下の弾がないということは、一発目が発射されたのは自明なのだ。
中山選手は北京五輪で惜しくも4位だった選手。テレビでも決勝の模様が放映されたから、知る人も多いだろう。あのときは最後の最後でクレーを打ち落とす（というか、打ち壊す）ことができず、随分と悔しい思いが残ったことと思う。その後も絶不調に陥ったり、クレー協会の内紛によって、競技者として心かき乱されることも多かったようだが、この金メダルは、同選手にとって、様々な苦労の末に手にした大きな誇りと自信になっただろう。ますますの活躍を期待したい。
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