朝日新聞夕刊に「大リーグが大好き！」という連載コラムがある。筆者は慶大医学部准教授の向井万起男氏で、大リーグオタクのような先生だが、都会的で洒落っ気のある文章はなかなか楽しめる。でも、時としてその洒落っ気が鼻につくのも正直なところ。だから、私は決して熱心な読者で、向井先生ファンではない。毎回そのコラムに目を通すわけでもなく、最近は読んだ記憶もない。だが、前回19日（水）のコラムは見出しに惹かれ、久しぶりに活字を追った。
いやあ、向井先生、私も同感のコンコンチキ（？）、共鳴・共感しましたよ。なでしこジャパンの宮間あや選手、実のところ私もひそかに注目していたのです。私が「ひそかに」注目したからって、何かあるわけじゃありませんが、本当にW杯決勝PK戦での宮間選手はカッコよかった。戦闘モードに突入したギリシャ彫刻のような美人キーパー＝ホープ・ソロを前にして、涼しい顔で軽くボールを蹴ってなんなくゴールを決め、そのあと、腰を落とし、体の前で右腕を突き出すガッツポーズをクールにやってのけた。私もテレビで観ていて、カッコイーイと心の中で叫びました。
先生は宮間選手をさらに讃えようと、大リーグ選手の感情丸出しのガッツポーズを例に挙げられ、比較されました。さすが、大リーグをテーマとしたコラム、宮間選手の話題で終わったら、いったい何のコラムじゃい、と編集者、読者からお叱りを受けるでしょうから、大リーグのエピソードにつなげたのは当然でしょうが、私からすれば、やはりそれは蛇足の域を超えていませんでしたね。今回のコラムは、やっぱりサッカーの宮間選手の話でイッチャッタら、ぜったいもっと面白かったと思っています。
ということで、今後は好みが一致した向井万起男先生のコラムに注目するとしようか。
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