大阪市長、大阪府知事のW選の結果、橋下、松井両氏の「大阪維新の会」タッグチームが大勝利を収めた。個人的には橋下氏の市長当選はゆるがないと思いつつ、松井氏の府知事はどうかなと疑問視していた。いやあ、圧勝だった。府知事選の投票結果を見ると、次点の倉田氏を８０万票も引き離している。これで、府知事が倉田氏になっていたら、橋下氏の目論見はすべてご破算になってしまうところだったから、この大差をつけての結果は大変な自信となり、有権者からの大きな支持を紋所として、今後ますます橋下維新の会は強引に政策を押し進めていくにちがいない。
大阪都構想の全体像が未だ見えてこない。充分に議論がなされておらず、どちらかといえば、場外乱闘が目立つ選挙だった。昨夜のテレビで「バカ文春、バカ新潮に感謝してます」と橋下氏は週刊誌のネガティブキャンペーンを皮肉っていたが、ああした個人的問題を暴露して橋下氏を引きずりおろそうとする悪辣・卑劣・浅薄なやり口は、かえって橋下氏を利した結果となったと思う。大阪都構想によって、二重行政の無駄を省くという面は理解しやすい。だが、ほかの面ではどういうメリットがあるのか、明らかにしてほしかった。橋下氏のもとへの権力集中で、論議不十分なまま議案なり仕組みなり制度が成り立つような「橋下ヒットラー」が生まれることを危惧する。今後、都構想問題は他の地方自治体にも一石を投ずるだろう。政令指定都市の横浜市・川崎市を抱える神奈川県も同様なことが言えるからだ。
石原東京都知事が橋下氏の応援演説する姿をテレビで観た。橋下氏について「私がですね、手綱をつける。独裁はさせません」と独裁体質のあなたに言われてもねぇ、と思うのだけれど、大都市の選挙民は独裁者好きだから、仕方ないか（嘆息）。
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