あらゆる面でNGを突きつけたい石原慎太郎前東京都知事だが、“暴走老人”を自認するだけあって、80歳とは思えないほどエネルギッシュで、原爆並みに大勢を巻き込むパワーがある。まさに“原爆老人”である。
石原の健康法は老廃物を体内に溜めないことにあるという。プチ断食を実行し、朝はニンジンジュースを飲んでいる、とテレビ番組で発言していたのを聞くともなく聞いた。私も以前から断食は効果ありと聞いていたので、珍しく石原の言葉に倣って、60歳を迎えてから週1回夜9時から翌翌朝7時まで水分だけの断食をこれまで2度実行した。
ところが、実行直後、毒気が抜けて体調がいいのかと思いきや、まったくよろしくなく、食欲はあっても、食後の胃腸の反応に違和感が出て、夜中に何度も目を覚ます始末。結局、最近はとんとご無沙汰だった「ガスター10」の厄介になった。別に食べ過ぎたわけでも飲み過ぎたわけでもないのに、パワーが湧くどころか、体調不良となったのは実に情けない。「やっぱり石原のようにはいかねーな」とひとりごち、ネットで調べてみると、石原が推奨するプチ断食とは朝食をスキップするだけの意味のようであった。私の断食はプチと呼べるシロモノではなく、逆に不調を招く結果となったようだ。そういえば、間違った断食は危険、という言葉を耳にした憶えがある。
そもそも、朝食はジュースだけで健康、というのは、友人の蓑輪智章君（県立磯子高校体育科教師）から奨められ、だいぶ前から実行していたこと。このごろは下痢もなく、胸焼けも治まり、胃腸系はすこぶる快調だった。俳優の米倉斎加年に似た柔和な蓑輪君は、石原慎太郎とは似ても似つかぬタイプだが、元気のルーツは同じなのかもしれない。
|
