とうとう特定秘密保護法が成立した。これで自民党は積年の念願であった秘密保持の権利を非公開で無制限に手にすることになった。時の権力者にとってこれほど都合の良い法律はない。ところで、庶民を母体として発生した創価学会を本家とする公明党は、自民党の暴走を止めるどころか、一緒になって暴走行為した責任は大きいと言わざるを得ないだろう。
今後3年間は国政選挙はないようだから、自民党の乱暴狼藉の政治はますます拡大深化していくことだろう。過去において長く「独裁政治」を営み、腐敗がたまりにたまって、民主党に政権を奪取されるという屈辱的処遇を味わった分、以前より巧妙に独裁運営をしていくにちがいない。ま、こうした政治情況は国民の民度が生んだ結果だから、私たち一人ひとりが受け止めるしかあるまい。次代の人たちに「ごめんなさい」では済まないことだけどね。
ソチオリンピックが2ヵ月後に迫った今、女子フィギュアスケートのキム・ヨナ選手が下部の国際大会で優勝を飾ったとのニュースが流れた。今期初の大会でありながら、総合得点が204.49という、グランプリファイナルで優勝した浅田真央選手の得点（204.02）をわずかながら上回り、健在ぶりを見せつけてくれた。まことにキム・ヨナ恐るべしである。またしても浅田とキムとの因縁の対決が来年2月に実現する運びとなる。
さて、日本女子の代表争いに安藤美姫選手が絡んでくると面白いと思う。どうやら安藤も調子を上げてきているようなので、浅田、鈴木明子に次ぐ3番手に滑り込めるかどうか、が注目だろう。本来ならば村上佳菜子選手で決まりだろうけど、どうも今ひとつ度胸に欠けていて、本領を発揮するにいたっていない。となると、母親となり、マスコミに追い回され、さらにたくましく、クソ度胸がついた安藤はあなどれない存在だ。
来年のオリンピック後、長いこと世界をリードしてきた日本女子フィギュア界も、浅田、鈴木、安藤らの引退によって、その地位をロシアに譲り、フィギュア熱も下火になっていくかもしれない。グランプリファイナルを見る限り、ロシアのリプニツカヤ選手とラジオノワ選手は才能の豊かさを感じる。長く続いたアジア勢の活躍は終止符を打ち、従来の欧米勢がトップを占める勢力図に戻っていくことになるだろう。あとは、男子で羽生結弦選手がトップ選手としてどのくらいの期間活躍できるかが、話題の中心になるのではないか。
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