猪瀬直樹東京都知事があがいている。徳州会から借り受けた5000万円が選挙資金であることは火を見るより明らかだが、一度ついた嘘をいまさら認めるわけにもいかず、嘘の上塗りをし続け、冷や汗なのか大汗をかいての答弁は見苦しいのひと言につきた。今思えば、東京オリンピック招致が決まった瞬間が猪瀬のクライマックスだった。
今後さらに往生際悪く都知事の椅子にしがみつくのか、いさぎよく辞職するのか、年内には決着をつけてほしい。今の流れで行けば、石原慎太郎の茶坊主で、自己顕示欲の固まりである猪瀬を選んだ都民は次にいかなる人物を選ぶか、人々の視線はそこに注がれていくのではないか。よもやポピュリストの東国原英夫を選ぶという恥の上塗りだけはしないことを東京都民にお願いしたいと思う。
今月12日、甘利明経済再生大臣が舌がんの手術を受けたという。テレビで甘利大臣が初期の舌がんであることを公表したとき、本当に初期？とふと疑問が湧いた。多忙を極める大臣職にあって、舌がんを早期発見するのは意外と難しい気がしたからだ。口の中だから見つけやすいといえばそうなのだが、誰もまさか舌がんとは思わないから、つい手遅れになる。なんといっても舌がんは癌全体で1，2パーセント程度しか占めない、日本人にとって稀のがんなのである。
ステージ１のAであれば、手術でがん化した舌を大きめに切除するのがもっとも効果的といわれる。同じ病で妻を亡くした私は「初期の段階で大きめに切っていれば再発はなかった」と癌研究会病院のN医師がふとつぶやいたのを今でも忘れられない。甘利大臣の全快を願うばかりである。
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