アカデミー主演男優賞俳優のフィリップ・シーモア・ホフマンが薬物の過剰摂取のため46歳で急逝した。数日前の朝刊でホフマンの死亡記事を目にして少なからず驚いた。その記事の小ささと彼の年齢の若さに。
この老成（どうみても50代後半の外貌）した俳優の作品で記憶に残るのは、アル・パチーノ主演の『セント・オブ・ウーマン』での悪ガキ高校生役と、あぶなくてあやしい神父役でメリル・ストリープと演技の火花を散らした『ダウト』。アカデミー賞を獲得した『カポーティ』も観たが、意外と心に残っていない。そして、最近ビデオで観た『25年目の弦楽四重奏』での俗物的バイオリニスト役は実に見事だった。まだまだ映画界での活躍が期待できる得がたい俳優の死といえよう。
ソチ五輪の開催が明後日に迫った。何が心配かといえば、自爆テロの標的にならないか、である。何事も起こらず、平和の祭典として開幕・閉幕してほしいと思う。
楽しみな競技はジャンプである。わずか数秒で自分のすべてを出し尽くさなければならない種目はほかにない。失敗や遅れをあとで挽回する瞬間などないだけに、きわめてスリリングで目が放せない。個人戦もさることながら、ジャンプ団体を生放送でぜひとも観たい。しかし、時差の関係で深夜だと老骨にはきびしいなあ。
フィギュアスケートも楽しみだ。浅田真央選手とキム・ヨナ選手のアジア勢２トップ対決は今世紀に再現されることはないと思われるだけに、韓国と日本にとって冬季オリンピック最高視聴率を稼ぐ競技になるだろう。ことオリンピックに関しては、絶対王者が金を獲るとは限らない。過去を振り返ると、意外な伏兵が金メダルを奪い取っている。そう考えれば、パトリック・チャン、浅田真央、キム・ヨナ以外の選手がゴールドメダルを手にするかもしれない。
東京都知事選が盛り上がっていない。人々の関心はソチオリンピックに向けられ、投票率が50パーセントを割り込む可能性も出てきた。誰が都知事になろうと、投票率だけは押し上げてもらいたい。政治への無関心は時の権力者の独裁・独走を許すことになり、何ひとつ良いことなし。日本の首都に暮らす都民の投票率が、日本国民の政治への関心度を示す指標となる。
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