父にナンバープレイス（数独）ゲームを紹介した。テレビで高齢者がこのゲームに興じているのを知ったからだ。9×9のマスの中に3×3のマスが九つあり、それぞれ3×3のマスに1から９の数字を入れる、ただし、縦、横それぞれの列に同じ数字を重ねることはできない、という単純な数遊びだが、やってみると意外に奥が深く面白い。
どちらかと言えば父は理系人間で、数的能力は高いタイプと思っていたので、独りでもできるこのゲームを勧めてみたけれども、インターネットからプリントアウトしたA4紙をペン片手に取り組んだものの、難しさに気づいたのか30分ほどで紙を投げ出した。以後今日まで1週間が経過し、実家の居間のテーブルには白い紙が未記入のまま放置されている。
好奇心や進取の精神を忘れてしまうと脳は劣化する。人は老いると性欲も食欲も衰えるものだが、未知の世界（どんなに小さな世界であろうとも）に挑み続ける意欲だけは衰えてはならない。性欲や食欲が衰えようが特別誰かに迷惑をかけることはない。だが意欲がなくなりボケてしまうと、迷惑の火の手は周囲だけにとどまらなくなる。肉体は老化しても、瑞々しい精神が維持できるなら、ボケとは縁遠いエンディングが描けるにちがいない。
ようやく左膝と腰の痛みが和らぎ、ジョギングができるようになった。ウォーキングでは得られない風を切る爽快感というのがジョギングにはあるから、最近の私にとって数少ないグッドニュースだ。もうすぐ横浜マラソンの応募が始まるらしい。約10年ぶりにフルマラソン、走ってみようか？！（蓑輪君、一緒にどう？）
今春高校を卒業した娘がようやく進路目標をロックオンした。目標に向かって、どこまで本気で継続的に努力を傾注できるかが試される1年となる。ごちゃごちゃ言わず、黙って見守りたいと思う。
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