藤原帰一（国際政治学者）の「時事小言」というコラムを読んだ。この東大教授の提言は今ひとつピンとこない。新安保法制について肯定なのか否定なのか、弁が回りくどい。少なくとも武力なり軍事力を全面否定しているようには思えない。「武力以外の手段が本当に存在しないのか、それを見極める判断力」とは、どうにも弱々しく具体性に欠けた主張となっている（小さいことをブツブツ言うだけの「小言」コラムなのか、本当に？）。
集団的自衛権とは、同盟国の安全が脅かされた場合、日本は自国の安全が脅かされていなくとも、軍事協力─つまり軍事力を行使するということである。私は軍事力は専守防衛のみに必要であるという立場をとる。だから、他国を守るための軍事協力はせず、別の形での協力を日本は追求すべきである。そして、米国一辺倒の国策を改める時期を迎えたと強く認識すべきである。藤原帰一のコラムの翌日に掲載されたヨハン・ガルトゥング（ノルウェーの平和学者）の提言は藤原よりはるかに具体的であったことを付け加えておこう。
26日は妻の命日。うっすらと降雨が認められる空模様の下、午後3時ごろ娘と菩提寺へ。1週間前の供花はすっかり萎れ果て、新しい花を供えられるのはよかったと思った。あれから17年。妻と私の時間は永遠に動き出すことはない。
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