先日の大坂国際女子マラソンで福士加代子選手が2時間22分17秒の好タイムで優勝、リオ五輪のマラソン代表に大きく名乗りを上げた。30歳を過ぎても衰えを見せない福士の走力は凄いのひと言だ。あの破天荒な性格と言動はどうにも違和感を覚えるが、彼女の走るフォームはいつ見ても素晴らしく、まことに私好み。特に腕の振りと足の運びは力感に溢れ、実に魅力的だ。リオ出場が決まったならば、今回のレース運びのように、最初から飛ばして、アフリカ勢のラストスパートを物ともしないスピードでゴールテープを切って欲しいものである。
元プロ野球選手の清原和博が覚せい剤所持で逮捕された。以前から闇社会の連中との付き合いが噂され、覚せい剤使用も疑われていた人物だから、逮捕の報道に接しても別段驚きもしなかった。夜通し派手に飲み歩き、女遊びも奔放そのもの。およそ家庭人としての節操も誠実さもなかったから、妻子に見捨てられてしまった。結局のところ、周囲とは遊びだけの人間関係しか築けず、心の中は冷たい風が吹きすさび、孤独に苛むありさまだったのだろう。
先月31日は娘の20歳の誕生日。珍しく娘と電車でJR鶴見駅まで行き、西口にある「寿楽」という和食店で大人の門出を祝った。それから数日経った昨日、娘から手紙を手渡された（正確には、娘が外出した後、テーブルの上を見たら、手紙が置いてあるのに気がついた）。封書の表に付箋が貼ってあり、誕生日に渡すつもりが、恥かしくてなかなか渡せなかった、との言葉があった。
4枚の便箋にびっしりと文字が埋め尽くされていた。400字詰原稿用紙で約5枚半はあろうか。読中、読後、私は久しぶりに男泣きした。
娘はまことに常識も教養も不足した生半可者だが、亡き母親と似て、人に対して温かな心を示せる女性として成長しつつあるようだ。人に対してやや素っ気ない父親として、このことを心から誇りに思う。
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