過日、3週間のベトナム出張から帰国した友人を自宅に迎えた。高木芳和君は琉球泡盛「瑞泉」を水割りでゆっくりと味わいながら、ベトナム事情を話してくれた。首都ハノイではバイクが道路を占拠し、横断しようにも次々とバイクがやってきて、グズグズしていたらいつまでも渡れないような交通状況。交通ルールもあってないがごとし。危険この上ないという。
一方、治安はすこぶる安定、不安なく街を歩けるらしい。でも、産業が発展、GNPが右肩上がりになるにつれて、昭和30〜40年代の日本、そして現在の中国同様、大気汚染が進行し、昼間でもマスクなしでは外を歩けない劣悪な自然環境。物価は安くても、下水その他のライフラインが隅々まで整備されていないので、老人には暮らしにくい─日本の高齢者にはやさしさに欠く生活環境だという。
ベトナム語で真っ先に覚えたのは「シンチャオ」（高木君は「クレヨンしんちゃん」にかけて「クレヨンしんちゃお」で一発記憶と破顔）。これひとつで「おはよう」から「こんばんは」まで表現できるそうだ。それって、イタリア語の「チャオ」と同じではないか。「チャオ」にシンをつけるとベトナム語に変化…実にオモシロイ。
19日朝、川崎の自宅から品川まで「ジョグウォーク」（ジョギングを加えたウォーキング）を実施。約2時間で高輪プリンスホテル前を通過した。終盤の青物横丁を過ぎた頃から大粒の雨が降り出し、メガネに水滴が付き、何度もメガネを拭きながら走った。距離にして１３，４キロぐらいか。京浜急行で帰途についたが、電車の速いこと速いこと。あっという間に川崎駅に到着。やっぱり品川まで結構しんどいネ。
春めいた今日、娘と寿福寺へ墓参り。小さく伸びた雑草の根を摘み、落葉を拾い、桜の細枝を擁した仏花を献じ、線香を点す。そして、ふと10年後を思う。娘と墓前に参ずるか、それとも、娘ひとりが参ずるか…。娘との同居もあとわずかだろう。刻いっときを愉しみ、愛しみながら過ごそうと思う。
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