のろのろ台風が日本各地に災害の爪痕を残して、ようやく去ろうとしている。台風の発生からの平均寿命は５日ほどらしいが、今回の５号は１７日も生き続け、明日夜まで温帯低気圧に変わらなければ、１９５１年以降の最長記録になるという。台風の長寿なんて、迷惑千万極まりないネ。
安倍晋三首相が内閣改造を実行し、新しい顔ぶれが選任され、内閣支持率が微増したというが、安倍総理は信用ならない、とする声が多いとの調査結果が明らかにされた。それはそうだろう。加計学園問題で真相をつまびらかにするにはほど遠い政権与党の態度は、安倍不信を募らせるのも当然である。特に、自民党と官僚のずぶずぶの関係は目を覆いたくなるほどの醜悪さであり、正義も法令順守もあったものじゃない。国民を愚弄するのもたいがいにしてほしい。
国民の奉仕者でなければいけない公職者（税金で給金をもらう政治家、官僚たちすべて）が、仕事上の交渉過程や面会面談した人物のことを憶えていないと平然とすっとぼける。下級公務員であれば、たちまち物覚えの悪い不適格者として、仕事を干されるか、配置換えされるだろう。なぜ受験エリートで記憶力抜群の上級公務員や政治家たちがこぞって記憶喪失に陥るか。それは上からの指示だからである。
「記憶にない」は「憶えているけど、都合が悪いので言えない」と同義。それは過去の国会答弁の歴史を振り返るまでもない。彼らは国民ではなく、上司に尽くすことが絶対なのだ。この上司こそ当該官公庁の大臣であり、政権の官房長官であり総理大臣である。つまり、元凶は安倍晋三ということになる。
さて、では記憶にない、とあくまで言い逃れるならば、記録に残すことが肝要となるが、これも都合の悪いことを暴露されないために、公式と非公式とで、記録に残さなくてもいいような道筋をつけているからまったくこずるいったらありゃしない。税金で給料をもらっている公務員の仕事はすべて公務である。公務である以上、すべてを記録するのは職務上の義務。記録にない、は職務違反であり、公務員失格である。
だが、自分たちに都合の悪いルールは作りたがらないのが今の実態である。こうした実態を問題視している官僚、政治家もいるとは思う。でも主流主力にならない。政界官界は風通しの悪い世界なのだ。一刻もはやく自民党との対立軸となる新党の創生が求められるものの、「日本ファースト」など今の動きは自民党を補完するだけの双子新党の誕生でしかなく、私の期待感は萎むばかり。
ここはやはり、小池百合子以上のパワーとカリスマ性を持つリーダーを担ぎ出し、全国に散らばる草の根市民団体を結集させ、平和憲法を守り、原発に反対する真の国民政党を生み出す潮流を心から望みたい。
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