日本のマスコミ報道（特にテレビと週刊誌）の体たらくぶりは目を覆うばかりだ。何が今日本国民に知らせ、考えなければいけないか、必要度・重要度に従って優先順位をつけて、ニュース報道すべきはずなのに、ここ１，２年、政治家、芸能人の不倫報道がトップニュース扱いである。とりわけ、週刊誌報道を受け、テレビ各局の不倫報道は過熱を極め、異常というしかないほどの事態である。
目下、朝鮮半島での軍事衝突危機が現実化するかどうかの緊張が高まる中、公共のテレビを使って、朝から晩まで山尾志桜里衆議院議員の不倫疑惑を分析解説していったいどうするのか。男女の関係があったかどうかのコメントが今の日本にとって優先度が高いニュースであるとしたら、日本はなんと平和でのどかな国なのだ、と世界から思われても致し方あるまい。
そもそも男女の不倫は周りがモラリストぶってとやかく言う問題ではない。男と女がいる限り、不倫はなくならない。不倫は千年の昔からある人間の営みである。不倫を断罪できるのは不倫された配偶者だけであって、他人が口をはさむ筋合いではない。その点、山尾議員は、急遽開いた記者会見で民進党や支援者に対する迷惑を詫びたが、自分の配偶者や相手の配偶者に対するお詫びがひと言もなかった。
離党云々する前に、人間として謝るべき人に心から謝るのが先ではないか。冷静であればできることができない山尾は、やはり恋？で目が見えなくなり、道を踏み外している自覚すらない、と揶揄嘲弄されてももはや甘受すべきであろう。
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