日本のテレビドラマはどれも金太郎飴状態で、かなり食傷気味であるが、海外ドラマはさにあらず、ベネディクト・カンバーバッチの変人ぶりがチャーミングな『SHERLOCK』(２０１０、英国）、色男転じてハゲ男となったジェームズ・スペイダーの『ブラックリスト』（２０１３、米国）は秀逸の面白さである。特に『ブラックリスト』は途中マンネリが見られたものの、シーズン４に入って俄然見応えを増してきた。
何といっても印象的だったのは、シーズン４の第１話で、ヘンに魅力的な婆さん＝ケイト・キャプラン（スーザン・ブロマアート）がレッド（ジェームズ・スペイダー）の怒りを買い、銃で撃ち殺される前に流されるＢＧＭが何とまあゴードン・ライトフットの往年の名曲『心に秘めた想い』。ビックリたまげた！この場面でゴードンのほれぼれする歌声を耳にするなんて。
『ダウントン・アビー』、『ハウスオブカード』、『ホームランド』が海外ドラマでの私のお気に入りベスト３だが、これに食い込んできたのが冒頭の２本。毎度お馴染みの紅白とか正月特番など観るよりも、日本の正月に外国ドラマを楽しむのもオツナモノ、ではないだろうか！？
６０歳から６４歳まで１２月に入院・手術を２回経験した身からすると、今年の暮れは無事に過ごせるか、ヤキモキしていたものの、何とか入院せずに年を越せそうだ。６５にもなると、いつ死んでもおかしくない、周りからも同情されない年齢に差し掛かったと言える。あとは身辺整理をこぎれいにし、飛ぶ鳥あとを濁さず、静かに姿を消すのみとしたい。が、最近、少しばかり生への欲がでてきたから悩ましい。
人間、何が一寸先に待ち受けるかわからないから、いつ死んでも悔いのない生き方を日々追求しなければならない。もうすぐ２０１７年が過ぎようとしている。２０１８年の元旦から私はその心構えを忘れず実践していきたいと思う。
みなさん、良いお年をお迎えください。
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