この正月は娘とおせち、お雑煮を食べるといったごく普通の過ごし方だったが、２日恒例の箱根駅伝を見逃すという失敗をやらかしてしまった。わが母校が４年ぶりに往路優勝を勝ち取ったにもかかわらず、別の私事にとらわれ、テレビのチャンネルをつけたときは既に箱根の山を駆け登っている最中だった。
しかし、翌３日にテレビ観戦した復路では、実力差を見せつけた青山学院大学が圧勝、総合４連覇を達成した。原監督の胴上げを見ながら、青学の黄金時代はまだ続くかもしれないと思った。観る側にすれば、勝負は戦国時代化したほうが断然面白い。来年の箱根は百花繚乱のレース模様を期待したい。
年が明けても、日本相撲界の話題が続いている。その主役の座に君臨するのは言わずと知れた貴乃花。この主役は自分では何も語らず、特にパフォーマンスを見せることもないのに、角界の舞台でスポットライトを浴び続けている。なんといっても右倣えの常識的立ち振る舞いなど歯牙にもかけない孤高の尖塔のような存在だから、横並び社会において、目立つこと極まりない。
相撲評議員会は貴乃花への処分として「理事解任」を発表したものの、「上司、先輩に対して著しく礼を欠いている」と、まるで部活動で後輩が先輩への口の利き方がなってないからと、退部を命ずるような幼い理由内容に笑ってしまった。いい大人が大真面目にこんな理由を持ち出して恥かしくないのか。
前述したとおり、組織人間としての常識を持ち出しても貴乃花には通じない。相撲人、相撲道としてどうなのか、と問い詰めなければダメである。かろうじて「報告義務違反」としてなら、処分理由としてまだ首肯できよう。であっても「理事解任」は重すぎる。どうも貴乃花を目の敵にしているようにしか映らない。わかるのは、評議員会が社会的通念・一般規範から乖離している、ということだろう。
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