森友学園の公文書書き換え問題が世間を賑やかせている。財務省は組織ぐるみで安倍総理のために偽造・隠蔽という公務員として絶対にやってはならない犯罪にまで手を染めるのかと、驚愕している人も多いだろう。だが、財務省がここまで安倍晋三に「忖度」するのは、国民が選挙で厚い支持と信任を与えたという背景があることを我々は忘れてはならない。
ある意味、こうした政権党と官僚とのズブズブな関係は政権が長期化すればするほど生まれやすい。いまや「安倍一強」の体制があちこちに腐敗臭を撒き散らしているのは確かである。
昨年のことだから、あまり話題になっていないけれども、そもそも、安倍昭恵夫人が夫人付きの女性秘書を使って森友学園に関する問い合わせを財務局におこなっている。この点からして、森友学園との関与があると疑われるのは至極当然である。これが「書き換え」を生む前兆となり、安倍昭恵名が財務官僚に相当のプレッシャーとなったのは間違いない。
そして、国会で安倍首相が「私と妻に森友学園との関与があれば、総理大臣を辞する」と言い切ったことが、財務省に特例づくしの「国有地大バーゲンセール」を隠蔽する悪の道を暴走させるきっかけとなった。
安倍首相に直接的関与はなくとも、結果責任は免れまい。すべては安倍首相と安倍昭恵夫人への「忖度」から始まっているからだ。安倍は一国の長としてばかりか、「火元責任者」として、自ら率先して真相究明に乗り出し、妻・昭恵の証人喚問を認め、その上で麻生財務大臣ともども潔く総理大臣を辞し、内閣総辞職すべきであろう（そこまでやれば、議員辞職までは求められず、再度復権する芽も残るだろう）。
１３日、亡き安里龍さんの妹・パウエル弥生さんと３０年ぶりに再会した。彼女は沖縄での兄の葬儀に参列したあと、神奈川県大和市に住む姉のところに立ち寄っていた。現在は米国ハワイ州に居を構え、ウェディング用のフラワーデザインの仕事をしているという。
私より２歳下だが、顔に皺が見られず、いたって健康そうに見えた。実際、医者にほとんど掛かったことはないとは本人の弁。よほどハワイの風土が体に合っているようだ。いろいろと人に言えぬ苦労を重ねているようであったが、常にポジティブな考え方で切り抜けてきたことが言葉の端々でうかがえた。
今はハワイに向う飛行機の中。横浜高島屋の前で別れた弥生さんの笑顔が脳裏をかすめる。Alla prossima. Ci vediamo.
|
