イスラム過激組織に拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さん（４４歳）が無事解放され、日本に帰国した。４０ヵ月間もの長きに渡り、非人間的環境下に置かれた人物とは思えないほどに目に力があり、足どりもしっかりしていたという。
まずは素直に安田さんの解放を喜びたい。そして、よくぞ人質生活に耐え抜いたと思う。長年紛争地域の報道に携わってきた安田さんだからこそ３年以上もの極限状況の中で生き抜けたのではないだろうか。その強靭なる肉体と精神に感服するしかない。ただ、解放されてから、ＰＴＳＤが発症するケースが多いらしい。的確なメディカルケアを受け、ゆっくり静養してもらいたいと思う。
またぞろ、「自己責任論」がネット上に噴出し、あろうことか、安田さんによる身代金目的の偽装工作とのフェイクニュースも飛び交っている。バカを言うのもたいがいにしろ、と怒鳴りつけたくなる。同じ日本人として素直にその生還を喜べないのか。地獄のような環境を過ごし、ようやく祖国に帰りついた同胞に投げつける言葉ではないだろう。
世界には非民主的・非人道的国家と地域がある。それを国際的に明らかにし、外側から是正していく一翼を担うのがジャーナリズムであり、ジャーナリストである。女性や子どもの戦争被害が多い中東武装地域で危険を顧みず、精力的に活動する安田純平さんのようなジャーナリストの存在は尊く、極めて重要だ。私はその活動に心から敬意を表する。
お上（安倍政府）に逆らって危険地域に行く人間など擁護する必要はない、という権力に尻尾を振る番犬評論家やネトウヨなどの弁に加担してはならない。安田さんを誇らしく思うことこそあれ、断固として恥じるべきではない。それが正しい国際感覚であり、人権感覚であると申し述べておく。
娘がこの週末、社員旅行で京都・大坂に行った。舞妓はんが舞う動画と共に、同じ広告宣伝室の女性社員と芸者さんがへんなポーズを決めている写真が送られてきた。昨夜新幹線で戻り、今日はいつものように出勤。私へのお土産として、「たこ焼きせんべい」「紅ショウガ天柿ノ種揚」「カステララスク」をもらった。どれも大坂のおばちゃんが好きそうな味わい。しかし、今でも社員旅行なんてものがあるんだね。
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