元アイドルの堀ちえみ（52）が「舌がん」を公表した。初期症状を覚えてから半年が経過した末に、がんであることを知ったという。同じ病で妻を亡くした経験から言えば、よくぞ痛みに長い間耐えていたものだと思う。首から上（頭頚部）は神経と血管が多い分、激烈な痛みのはず。お子さんを5人産み育てている堀は人より我慢強いタイプなのだろうか。
妻は自覚症状があってから3ヵ月で耳鼻咽喉科を受診し、「舌がん」だとわかった。もう30年以上前の話だが、妻はまだ20代半ばで、まさか癌、それも「舌がん」にかかるとは想像だにしなかった。「舌がん」は今でも癌全体の1パーセント、50代以上が8割を占め、そのうち7割が男性というから、今でも若い女性の発症となるときわめて稀の癌なのだろう。
堀ちえみは明後日舌の半分以上を切除し、移植手術を受けるらしい。妻の場合、再発を繰り返した後、舌を亜全摘（舌の3分の2切除）、自身の腹部からの移植、舌の再建、左リンパ節除去といった12時間に及ぶ手術を受けた。堀の場合はステージ４であっても舌は半分近く温存するとのこと。その後のＱＯＬに配慮した判断なのかもしれない。
ところで、テレビなどの報道と違って、「舌がん」に罹る原因は特定できない、というのが私の実感だ。飲酒、喫煙、歯の問題もなく、食生活にも注意していた妻がある日突然「舌がん」になったからである。正直、いつ誰がなっても不思議ではない、と思っている。
さて、「舌がん」の術後が想像以上に大変だ。食べる、飲み込む、話す、など忍耐強いリハビリが必要になる。堀ちえみは歌手でもあるから、歌うトレーニングもさらに加わる。持ち前の明るさと耐性で克服することを心から願おう。
米国在住の知人が2週間ほど来日・滞在、私の友人も参加してのカラオケに興じたり、美術館に同伴したり…。帰国前には我が家で水炊き鍋を用意し、娘を交えてワインを飲みながら、「私的文化交流」の晩餐となった。またの再会を楽しみに！
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