安倍政権の無能ぶりがまたしても国民に大打撃を与えている。中国湖北省武漢から発生した新型コロナウィルス肺炎（covid１９、以下「コヴィッド」）への対応が後手後手に回り、いつどこで誰が感染してもおかしくない事態となった。
政府はこの1,2週間が大流行となるか否かの瀬戸際とみて、多数が集中するイベント等には中止要請を出し、病院での医療体制を維持するために「軽い症状の者は出来る限り自宅療養し、重症者への医療を確保する」との基本方針を発表した。
いったい何を言っているのか。軽症のうちに病院へ行かなければ、治るものも治らなくなるではないか。重症化してからでは手遅れとなり、救える命も救えなくなる。いの一番に政府がやることは検査体制を拡充し、どの病院でも誰もが「コヴィッド」の検査を受けられるようにする。そうすれば、確定診断と治療方針がつくのである。
9歳の男の子が1週間以上高熱を出し、肺炎になっているのに、2箇所の病院、保健所でも「コヴィッド」の検査を受けられず、自宅で見守る母親は当惑するばかり、とのニュースを聞き、言語道断、許し難い事態だと激憤を禁じえなかった。母親もさぞ不安で眠れぬ毎日を送ったにちがいない。
3月中旬までに「コヴィッド」が収まるどころか、感染拡大しているとすれば、国家的厄難となり、経済にも大きな陰りを兆すだろう。例年より早い桜の開花を楽しむどころか、世界的祭典の東京五輪すら失うかもしれない。戦争で開催できず、幻の大会となった1940年東京五輪の再現とならぬことを願いたい。
安倍政府は、軍事兵器ばかりに莫大な予算を投入するのではなく、今回のような「ウィルスとの闘い」に予算と人員を大規模に注ぎ込み、速やかに医療資源を充実化させ、初期初動の失点を今こそ挽回すべきであろう。
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