17日から５泊で、学生時代の友人と九州を周遊してきた。コロナウィルスの収束が見込めない中での旅行はいかがなものかと自省しつつ、今年の春から夏にかけて計画していた九州への旅を、この先延期してもコロナ禍が収まるとも思えず、「Go To トラベル」に便乗しての実施を決断した。
40年ほどの米国暮らしを経て、数年前に日本へ戻ってきた友人が「九州は行ったことがない」ことを耳にし、この旅を計画した。私自身は高校の修学旅行、仕事、プライベートで5,6回は九州の地を踏んでいる。が、最後に訪れてから10年以上経過していたので、この度九州を巡りながら、懐かしさと新鮮さが良い具合に混じり合う旅路となった。
南国情緒を醸し出す日南海岸、独特なオーラを放つ開聞岳、勇壮な桜島、風光明媚さに哀しみを湛える天草、歴史の厚みと重みを伝える臼杵の石仏、市民の約3分の１が犠牲となったナガサキの平和祈念像…
といった懐かしい再会とともに、新たな出会いも多くあった─勇猛壮大なイメージがあった阿蘇山のススキに包まれた優しい山容、豊後富士の愛称をもつ由布岳の印象的な双耳峰、静かな佇まいの隠れ家的湯布院、京都と似た街並みと空気感を漂わす朝倉市秋月…
友人も私とは違った切り口と感性でこの9国巡りを堪能したことと思う。天候は初日と最終日が雨天であったものの、おおむね良好の空模様。レンタカーによるトラブルもなく、安心安全の道程となったのはシニアとして胸を撫で下ろした次第。
全体的に旅館・ホテルなどの施設は空き傾向にあったが、場所によって相当の混雑が発生し、ソーシャルディスタンスどころの騒ぎではなかった。大宰府天満宮や長崎では修学旅行生の姿も多く見られ、最終日に投宿したホテルのエレベーター内など高校生ですし詰め状態になっており、正直、学校側とホテル側の対応・対策に疑問を覚えた。
最後に、羽田発着の往復（宮崎／長崎）飛行機もほぼ満席だったものの、乗客全員マスクを着用していたため、以前、他の路線で「マスクをつけろ、つけない」でニュースとなった厄介なトラブルもなく、予定通りの運行だったのはまことに幸いだったことを言い添えておこう。
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