新型コロナウィルスの渦が全国規模で広がり、医療体制崩壊の危機を迎えているというのに、巷でのクリスマスムードの陰りはさほど感じられず、街全体から自粛の気配すら漂ってこないのはどうしたことか。
菅義偉首相のリーダーシップなどまったく期待していなかったが、コロナ禍の中、国民の生命・財産を守る政治家らしい言葉は一切発せられず、医療関係者の助言などそっちのけで、ただＧｏＴｏトラベル事業へ突っ走り、その挙句に内閣支持率が下がったら、手のひらを返したようにＧｏＴｏを止めてしまう事なかれ主義の体たらくぶり。
ネット記事にはＧｏＴｏを止めると経済が死に、それによって自殺者が増えるから、ＧｏＴｏをやめるな、との論調も目にするが、感染がより拡大したら、より長く経済を止める羽目になって傷口が拡がり、さらなる大打撃を被るではないか。感染者が増えながらも、経済活動は平常どおりで成功している国があるなら教えてほしいもの。
最大の問題はコロナが蔓延すれば、医療機関が逼迫し、コロナ以外の患者が放置される事態が生じてしまう点にある。緊急オペが必要な患者の対応が遅れたり、がん患者の手術や早期診断が叶わなくなり、落命する人たちが出てくることである。本来ならば死なずに済む、救えた命も救えないケースが頻発してくるのではないか。
もうすぐ65歳以上が3人に1人の時代がやって来る。高齢者が生きやすい環境作りがますます求められる。医療施設等ハード面のみならず、医療従事者、介護施設従事者の増員が必須であろう。このコロナ禍から多くを学び、安心できる高齢化社会を築いてほしいものだが、指針なき国の行き当たりばったり行政では「年寄りに優しい社会」の構築は期待薄か。
「桜を見る会」を巡る安倍前首相の度重なる発言が嘘だったことが白日の下に晒された。が、全ては秘書の責任として、自身の道義的責任＝議員辞職には頬かむりして逃げを打つ想定内の行動を取った。恥を知れ、切腹しろ、といくら叫んでも、面の皮が厚くて恥を感じないし、腹黒すぎて刀も突き刺さらないから、少しも痛痒を覚えないだろう。いかに安倍晋三が国民を舐め切り、愚民扱いしているかがよくわかる。
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