大阪を筆頭にイギリス型変異ウィルスが猛威を振るっている。従来のウィルスより感染率・致死率ともに凶悪だから、あっという間に変異株に置き換わって、東京都が大阪を抜き、感染拡大の一大拠点になるのも時間の問題だろう。
明らかに政治主導のコロナ対策が効果を上げていない証左である。昨年から政治の無能・無策ぶりが批判されてきたにもかかわらず、いまなおそれが許されている、否、許している国民の辛抱強くて穏やかな（？）性分には同じ日本人として無力感に苛まれてしまう。
ただただお上には逆らわぬ理のない従順さと「なんとかなるさ」的気質は世界基準から外れており、このコロナパンデミックに果たして打ち勝てるのだろうか、次の世代たる子どもたちに輝かしい未来を提示できるのだろうか、甚だ心もとない我が大人たちである。
ワクチン接種が唯一希望の光といえるのに、接種率は経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）加盟37カ国中最下位というありさま。これについても、自民党政権のリーダーシップ力欠如の結果である。結局、怒りを忘れ、声を上げない日本人の民度の低さが、政治のレベルを上げられない原因になっているのだが。
過日、川崎市では5月中旬に高齢者を対象としたワクチン接種を実施する、と川崎区のホームページに記載されていたが、届くはずの「接種券」が郵送されてこないので、本日再度チェックしたところ、接種券の発送は5月26日、6月上旬に「予約を開始」との変更を伝えていた。となると、具体的に接種実施は6月中旬以降ということ？そもそもワクチンを確保できているのだろうか？早々と先行接種した医療従事者への接種率が未だ25パーセント程度だと言うのに…。
京浜急行鶴見駅近くで営業していた『食いしん坊』が閉店した。店を閉じたのは昨年の11月ということを昨日知った。
京浜第一国道の「国道駅」付近をジョギングしているとき、ふと『食いしん坊』のことが脳裏に浮かび、この1年コロナで来ていないけど、あの美味しいチャーハンをテイクアウトできないか、と思いたった。開店前の午前11時だったが、馴染みの路地を抜けて店先に立つと、閉店を告げる白い紙が─
相撲取りのような体格の持ち主で髭をたくわえた店主と、小柄でほっそりした細君で切盛りする町の中華屋『食いしん坊』。ここのチャーハンは絶品だった。ショウユの調味が絶妙。ネギ、タマゴ、ナルトといったシンプルな具材のバランスがほどよい。さらに旨味が詰まった柔らかいチャーシューがチャーハンの上に王冠を戴くようにたっぷりと添えられる。何といってもパラッとしかもしっとりとした米粒の仕上がりの良さ。
無愛想で昭和の頑固オヤジ風店主と、けなげに立ち働く細君が創り出した見事な一品。たかがチャーハン、されどチャーハン。その価値は600円をはるかに上回る逸品でした。原敏昭さん、政子さんご夫妻、30余年に渡り、お疲れ様でした。そして本当にご馳走様でした。
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