ロシアがウクライナへ侵攻してから2週間が経つ。日を追うごとに死傷者数が増しているが、停戦・終戦の見通しが立っていない。ベラルーシで2国間の協議が開かれているものの、解決の糸口が見出せないでいる。
このまま交戦状態が続けば、民間人の死者はどんどん増えるばかりだ。早期の幕引きがなされるのでは、との見方に反し、ウクライナの戦意が思いのほか高く、プーチン大統領もさぞかし当惑していることだろう。
今後、この局面打開の手立てとして、核兵器を実際に使用するオプションだけは勘弁してほしい。恐れていたウクライナ国内にある核施設の攻撃も始まっており、核戦争の火種がいたるところに用意されつつある。より小型の「戦術核兵器」ばかりか、「戦略核兵器」をウクライナの都市部に用いたら、それこそ世界戦争勃発である。
この「ロシア・ウクライナ戦争」の先行きが見えない限り、株価は上がらず、経済は大混乱を来たすだろう。金がとうとう1グラム8000円超えという高値をつけた。ロシア外しの大規模経済制裁が今後の世界経済にどういった影響を及ぼすか、予断を許さない。ロシアの経済界も大打撃ではないか。
プーチンはロシア国内の言論を締め付け、デモ参加者を次々に逮捕するというお馴染みの愚挙に出た。このまま言論統制と民衆弾圧を強めていけば、世論の支持を失い、プーチン自身の首を絞める結果となろう。ロシア経済のリーダーたちも黙っていまい。となれば「プーチン独裁政治の終焉」を迎えるのは時間の問題であるが、それまでにプーチンが核のボタンに手をかけるか、かけないか。それは今の彼が正気か狂気か、にかかっている。
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