今年もいろいろあった。無二の親友が他界し、娘が孫を連れて戻った。人生はままならない。予定調和を見事に外しまくってくれる。でも、これは私に限ったことではない。人は誰しも人生が思い通りにいかないことを知っている。何もかも思い描いた通りの人生を歩めれば、苦労も悩みもしやしない。程度の差こそあれ、市井のひとは想定と違う人生を味わっているのだろう。
でも、それが生きるということなのだ。山アリ、谷アリ、断崖アリのスリリングな道のりこそ、生きている実感が深まるのかもしれない。ただし、この歳になると、日々穏やかに、普通に暮らしたい気持ちが強くなる。ま、まだ健康を維持できていることが幸せなのだろう。病気になり、体が弱れば、心も弱り、食欲が失せ、免疫力が低下し、寝たきりのベッドから棺桶行きへとまっしぐらである。
最近、体調不良が続いている。これまでにない症状が出現、戸惑いを覚える。が、70年以上替えのきかない体を使い続けてきたから無理もない。いたるところ磨耗し、老朽化しているのだろう。増して、医者嫌いときているから、検査もメインテナンスもしない（歯だけは別）。おそらく、体調が悪化して、受診したときにはもう「手遅れです」と医者に宣告されるものと覚悟を決めておかなくてはなるまい。
思いがけず孫との同居生活。日々成長を実感させてくれる存在は、確かに生きる喜びと刺激を与えてくれる。イケメンならぬイクジィである。だが、孫の成長に伴い、イクジィの神経と体力は結構消耗させられる。目を放すと何をしでかすかわからないから、目配り・気配りが欠かせないが、シニアの私は目が悪い、耳が遠いときているから、気疲れも多く、なかなかシンドイ。体重も増え、頻繁な抱っこも体力的にきつくなってきた。やはり、孫とは時々会うのがいちばんいい気がしている。
2023年が終わるにあたって、思いつくまま言葉を連ねた次第。来年こそ失望・落胆の少ない、平穏で明るい年であることを切願したいと思う。
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