自民党の「パーティ券裏金疑惑」事件も検察庁の弱腰で、結局、大物政治家の摘発は棚上げされ、ザコの議員と秘書の立件で幕引きとなる様相を呈している。予想した通り、自民党が中枢の権力を握っている限り、正しい裁きなど期待できないのは火を見るより明らかである。
さらに派閥の解消など茶番に過ぎない。またほとぼりが冷めれば、竹の子のごとくニョキニョキと頭をもたげてくるだろう。派閥という同じ野心と欲望を持つ利益集団の離合集散は、自民党の政治史を見れば一目瞭然である。今や政治は高い理念と倫理観は失われ、党利党略・私利私欲のぶつかり合いの場と化している。
私たちは支持率が低下した与党・自民党を下野させ、政権交代を求めるべきだろう（総選挙はまだ先だが）。パーティの名を借りて、脱税ともいうべき不当利益を上げ、それが何年も常態化した自民党という犯罪集団に日本の舵取りを任せていいのか。野党のだらしなさ、情けなさを声高に言うより、長期間権力を握ったがゆえの与党の驕りに鉄槌を下すべき時である。野党には小異を捨て大同につき、今こそ党派を超えた結集が求められよう。
松本人志の性加害疑惑を巡って、「文春」が松本を追い詰める続報を放っている。ここまでの報道を見る限り、松本はクロの心証しかない。というのも、「文春」が放った第一弾の記事後に、すぐさま会見を開き、自身の正当性を主張し、名誉毀損に対する回復と記事差し止め請求を世に訴えなかったからだ。そして、今なお記者会見を開いていない。
記事のどことどこが嘘であり、名誉毀損なのか、公けに発言しない限り、松本はクロのイメージを払拭できない。もはや吉本興業は松本を見限った感があり、ことここに到って、他の芸人たちも松本のとばっちりを受けるのではとヒヤヒヤしていることだろう。性加害に加担した芸人は、ここは潔く謝罪し、被害者たちと誠実に向き合うべきである。そして、その性加害者集団の親分・松本人志こそ、過去の不実を素直に認め、心底贖罪しなければならない。
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